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階段の勾配、サイズ、安全性、デザインなどもチェック

階段の勾配、サイズ、安全性、デザインなどもチェック

モデルハウスをいろいろと見学していると、ずいぶんとおしゃれな階段が多いことに気付きませんか?まるで空間のインテリアになっているような階段は、今流行の住まいづくりのひとつと言っても良いかもしれません。でもこの階段も建築基準法によってサイズや勾配が決まっていることは存知でしょうか。

普通の階段の幅は750mm以上、足を踏む板になる踏面(ふみづら)の奥行は150mm以上、踏面をつなぐ縦の板の蹴上(けあげ)は高さが230mm以下となっています。さらにその勾配は昔の住まいよりはやや緩やかになり、30~40度以上が一般的な階段の勾配、つまり傾斜の角度となります。モデルハウスを見学するときは、メジャーで階段のサイズを測って、そのサイズについても参考にしてみましょう。

2階から落ちる!ピンチを防ぐ安全な階段を考えましょう

急勾配の階段は避けること

この階段のプランは家の大きさ、面積にもよりますが、狭小地などで面積が限定される場合は階段も勾配がキツくなりがちかもしれません。そういえば、昔の家は勾配が急で、2階まで一直線の家が多かったと思います。手すりなどもなく、今のイメージではロフトの階段のような感じでしょうか。ですが、勾配が急だと足を踏み外したり、2階から落ちてしまうなど、事故の不安もあります。実際に、知人が2階フロアから落ちた場面に出くわし、救急車を呼んだこともありました。落ちた人は何事もなく無事でしたが、やはり階段の勾配についてはできるだけ緩やかにゆとりがあった方が良いでしょう。
勾配は緩く、そしてできれば階段の幅も広めであれば、より快適な住まいが実現できます。

踏面の幅(奥行)は広いほうがゆったり感はでます

先ほど建築基準法では踏面の奥行の幅は150mm以上とありましたが、これではあまり余裕が無いかもしれません。足の大きな大人だともっと奥までの幅はあったほうが良いでしょう。できれは180mm以上200mmまであれば、ゆとりを感じるはずです。そして子どもがいても、ゆったり上がっていけます。ここでのポイントは可能な限り踏面を伸ばすことですね。

踊り場があれば、ちょっと安心

階段が途中でひと休みできるように広いスペースがあり、そこからまた階段を上がっていく。この広い場所を「踊り場」といいます。仮に足を踏み外しても、踊り場があればちょっと安心ですね。そしてよりワイドなスペースがあれば、中2階のようにしてカウンターや収納棚をプランし、ひとりの時間が楽しめる場所にしてもよいでしょう。この踊り場は一直線でも角度を変えるときでも、ひと休みできる場所としてもあれば結構重宝すると思います。いっそ、踊り場ではなく中2階のプランにしても、楽しいかもしれません。

そしてやっぱり両側に手すりもほしい

どんな階段にしても、安全性のカギのひとつに手すりがあります。壁付の階段の場合でも、壁側にも手すりを付けると両手で手すりを掴むことができます。長く暮らしていくと階段の上り下りが面倒な年齢もやってきます。このような将来のことも見据えて、今はリズミカルに上がっていける階段でも、両手できっちり身体を支えられる手すりを付けておきましょう。

小さな子供がいるときは踏面に滑り止めを貼りましょう

階段の滑り止め用のマットやシートなどは、簡単に購入することができます。デザイン性が高くてステキなものから、シンプルなシートまで好みに合わせてセレクトしましょう。家全体のデザインが統一されている場合は、シンプルなシートの方が良いかもしれません。いずれにしても張り替えが簡単にできるのかどうかも確認した上で購入してください。

モコモコルームソックスにも気を付けましょう

靴下などを履いていると階段もツルっと滑ることがあり、案外危険です。特に寒い北海道では防寒も兼ねた、モコモコのルームソックスなどを履く人も多いと思いますが、これ実は滑りやすいです。落ちるというより足元から滑っていけば、どうなるか…。やはり危険ですよね。滑り止めがない階段では、靴下さえ気を付けないといけない部分になりますので、できれば裸足での上り下りがベストです。

階段の設置場所は玄関ホールかリビングか

今まであげてきたような安全性という意味では、何かあったときに家族が気付きやすいリビングに階段はある方が良いでしょう。玄関のホール階段では、万が一のことがあっても気付かれないときもありそうです。子どもが大きい、またはあまり行かないのであればそこまで心配することもありませんが、若いファミリーはリビング階段の方が何かと安心でしょう。


リビング階段なので家族の上り下りが分かります

リビング階段なので家族の上り下りが分かります


スマートでおしゃれな階段をデザインしましょう

インテリア性も高いスケルトン階段

スケルトン階段とは、踏面をつなぐ蹴上(けあげ)の無い階段のことです。そうすることによってスマートで、華奢な印象の階段をプランすることができます。こうなると階段もひとつのインテリアとなり、プラン次第では視線を遮ることなく、開放的な室内をそのまま生かすことができるでしょう。

スケルトン階段は色、デザインにこだわりたい

スケルトン階段のときは踏面を木目にして、手すりは黒のアイアンにするなど、スタイリッシュなデザインも実現できます。そして横には大きな窓を連続させて上下に設置すると、日当たりも十分、明るく心地よい空間づくりができるでしょう。ここでは手すりのデザインもちょっと凝ってみましょう。アイアンも曲線を描くようなものなら、もっとおしゃれな印象になりますね。このアイアンの手すりもさまざまなデザインがありますので、モデルハウスではここもチェックしてください。


シンプルでオシャレなデザインのスケルトン階段

シンプルでオシャレなデザインのスケルトン階段

木のナチュラルな感触が心地よい、すべて無垢材の階段

無垢のパイン材などで作った階段も、自然が持つ風合いそのままに魅力的な階段プランとなっています。床材が無垢材の家なら、階段も同じ無垢材を使っているとグレードもアップしたように感じますよね。こうした無垢材の階段も、ステキな印象となりますので参考にしてください。


無垢パイン材の階段も魅力ありますね

無垢パイン材の階段も魅力ありますね

スケルトン階段の下はコンパクトな書斎スペースにしてもイイ

スケルトン階段の場合は階段下に壁が無いため、ぽっかりと空いた空間になります。そんなときもコーディネートや工夫したプランで暮らしやすい住まいとなります。例えば照明をセットして花などを飾れば、空間の魅力的なアクセントにもなります。また、小さなカウンターに椅子を置けば、書斎代わりに活用したり、子どもたちの遊び場にすることもできます。タタミを使ってちょっとおしゃれな和空間にしてもよいでしょう。このようにスケルトン階段は、階段下の空間も思いのままに演出できますので、そこも楽しみのひとつになります。


階段下スペースを上手に使っています

階段下スペースを上手に使っています

スキップフロアは階段じゃないの?

例えばインナーガレージのある家で、ガレージ上がリビング、そして2、3段上がってダイニングの住まいがあったとします。この段差のある家をスキップフロアというのですが、階段というより、これは「段差」になります。この段差がある家も、間仕切りがなくても空間に独立性を持たせることができるので、暮らしやすいプランと言えるでしょう。ただし、年齢とともにそこがつまずきの部分になったりもしますので、モデルハウスで見かけたときは、十分に検討してください。段差が一段、ちょうど座れるくらいの高さなら、逆に暮らしやすい家になるかもしれません。


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