注文住宅のいろいろ
2021.08.12
次世代省エネ住宅「スマートハウス」とは。「ZEH(ゼッチ)住宅」との違いは?
最初に、省エネルギー住宅について考えてみましょう。家庭のエネルギー消費の冷暖房は約30%を占めていると言われています。省エネ性の高い住宅とは、この冷暖房エネルギー消費を抑える住宅のことで、冬は暖気が逃げない、夏は室外の熱が侵入しないこと。さらに断熱性も高く、室内全体の室温がほぼ均一であることなどがあげられます。つまり、省エネルギー住宅を実現するためには、断熱、日射遮蔽、気密の3つがポイントになります。そして最近では新たな次世代省エネ住宅の「スマートハウス」も大きく注目されています。この「スマートハウス」とは?「ZEH(ゼッチ)住宅」との違いはどこにあるのか、考えていきましょう。※
スマートハウスってどんな家?
次世代省エネ住宅の新しいシステム
「スマートハウス」とは「電気をつくる・貯める・効率的に使う」を実現する省エネ住宅のことです。太陽光発電で電気をつくり、蓄電池で貯めて、「HEMS(ヘムス)」と呼ばれるシステムで管理しながら、生み出された電気を効率的にコントロールします。このシステムによって、エネルギーの自給自足を目指すだけではなくCO2排出を削減する環境にも優しい住宅となります。
「スマートハウス」のポイント
・日中に太陽光で発電し、蓄電したものを夜間に使う
・家は省エネ効果の高い作りになっていて、快適でありながら光熱費を抑える
・家電も省エネ性能に優れ、さらに無駄のないようにコントロールされている
このように、「日中に太陽光発電で蓄電したものを夜間に使う」など自分で作り出したエネルギーを効率よく使う「暮らし上手な家」がスマートハウスと言えるでしょう。もちろん、家の構造も先にあげたように省エネ仕様であること、さらに省エネ用の家電もポイントとなります。
スマートハウスを実現するシステム
スマートハウスを実現するには次の「つくる・貯める・使う」に関わる3種類の機器を組み合わせる必要があります。
つくる「創エネ機器」。エネルギーを作り出す機器
・太陽光発電システム
・小型風力発電システム
・燃料電池システム
・ガスコージェネレーションシステムなど
貯める「蓄エネ機器」エネルギーを貯めたり取り出す機器
・家庭用蓄電システム
・V2H(Vehicle to Home)
・EV:電気自動車
・PHV:プラグインハイブリッドカーなど
使う「省エネ機器」エネルギーを効率的に使うための機器
・HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)
・スマートメーター
・省エネ家電
・スマート家電など
「スマートハウス」実用化の動きも活発に
すでにシステムを導入し、太陽光発電システム、家庭用燃料電池などのエネルギーを作るシステムと、 専用のエアコン、LED照明システム、インターネット接続設備、電力制御システムなど、スマートハウスとして必要な設備を整えた住まいが多く提案されています。近未来と考えられていた次世代省エネ住宅「スマートハウス」も、もはや当たり前の時代になってきました。
北海道の「スマートハウス」は?
北海道ではセキスイハイムが「スマートハイム」として、多くの「スマートハウス」を提供しています。「自然エネルギー中心で過ごす自然体な暮らし」、そして「快適で安心な暮らし」をもっと便利に。スマートハイムナビを中心とした住宅設備と電力の、これまでにないネットワークが 上質な毎日へとナビゲートしています。
セキスイハイムのシステム
大容量ソーラー、コンサルティング型HEMS「スマートハイムナビ」、そして蓄電システム「e-Pocket(イーポケット)」の3点セットをベースに、経済性、快適性、環境性がより一層すぐれたできるだけ「買う電力」に頼らないセキスイハイム独自のクリーンライフを提供しています。
このように北海道でも「スマートハウス」は活発に実現され、省エネ住宅として信頼の高さが注目されています。
「スマートハウス」のメリット
「スマートハウス」のメリットをまとめてみましょう
電気料金の節約
スマートハウスに住む最大のメリットは、電気料金の支出を節約できることです。ソーラーパネルを設置することで、住居内で電気を作ることが可能となり、外部の電気会社から電気を供給してもらうことが少なくなるでしょう。このため毎月の出費を抑えることができるはずです。さらに、太陽光発電で余った電力は、電力会社に売却することもできます。
エネルギーの見える化
また、HEMS設備があることでエネルギーの見える化ができることです。HEMSでは、電力の使用を細分化し、把握することや電力以外のエネルギーを最適化することも可能です。電気使用量の多い電化製品の見直しなどで、よりお財布的にもやさしいシステムです。
外出先からの確認、チェック
そして、スマートフォンの画面で電力使用状況を確認できるだけではなく、外出先からエアコンの電源を切ったり、逆に電源を入れたりすることが可能です。この「スマートハウス」では家全体をシステムがチェックし、外部からスマートフォンなどで使用状況を見たり、コントロールすることができるようになっています。外出してもチェックできるのは、大きなメリットであり安心な部分でもありますね。
ソーラーパネル設置などのイニシャルコストはかかりますが、毎日の生活を長い目で見ると、経済的で暮らしやすい住まいと言えるでしょう。
地方自治体によって補助金もあります
補助額は自治体によって様々で、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)と太陽光発電を組み合わせると助成額が多くなるところもありますので、まず内容をチェックしましょう。
また、各自治体によって申請期間や補助金の金額も異なりますので、必ず事前に確認しておいてください。
ZEH(ゼッチ)住宅との違いは?
「スマートハウス」との共通点と違い
「ZEH(ゼッチ)住宅」とは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の頭文字をとった略称で、エネルギー消費量がゼロの住宅のことをいいます。太陽光発電や「HEMS」など、設備が似ている「ZEH(ゼッチ)住宅」と「スマートハウス」。「省エネ志向の住宅」という点ではどちらも共通していると言えます。ではどこが違うのかというと、視点の置き方です。
「スマートハウス」は「エネルギーを賢く上手に使うこと」、「ZEH(ゼッチ)住宅」は「エネルギー消費量を自家発電で全てまかなえること」をポイントにしています。2つの住宅は、これらの視点の違いによって区別されると言えるでしょう。
「ZEH(ゼッチ)住宅」の特徴
「スマートハウス」同様、住まいの断熱や、断熱性能の高い窓を導入することで、高断熱住宅とし、エネルギー消費量を基準値以下に抑えた住宅にしなければいけません。また、エアコンや給湯器など、エネルギーをたくさん消費する住宅設備の省エネ性能を高める必要もあります。その上で、太陽光発電システムやエネファームといった、創エネ設備を設置し、エネルギー消費量以上のエネルギーを生み出せるようにします。
このように省エネ住宅も常に進化を続けているため、確かな情報を早めにキャッチしておくと、マイホームへの考え方も変わるでしょう。この「スマートハウス」についても、ぜひ検討してください。
※全ての電力を賄えるわけではありません。電力会社から電気を購入する必要があります。
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