注文住宅のいろいろ
2021.08.03
片付け上手の家〈ユーティリティ編〉
ユーティリティとは、家事作業のための設備を置いたスペースのことです。洗面化粧台、洗濯機、アイロン&ミシン用のカウンターなどがあり、キッチンや浴室に接続して設けて、作業動線を行きやすくしたプランが主流です。つまりキッチンで作業をしながらも行きやすいのが良いユーティリティとも言えます。
このユーティリティですが、住まいによっては洗濯物の物干し、タオル類の収納なども必要になり、キッチンと同時に使用頻度の高い場所といえるでしょう。ここでもやはり収納スペースが重要で、タオル類はもちろん、バスルームと続いている場合は、脱いだ衣類を置くカゴなど、そして新しく着替える衣類の収納なども考えないといけないでしょう。そしてさらに洗濯の物干し竿を設置して室内干しをここで行うと、できるだけ広くゆとりのあるプランにしたいものですが、他のスペースのしわ寄せも受けて、なかなか広々としたユーティリティというのは難しいプランとも言えます。ではどうしたら快適で清潔感のあるユーティリティにできるのかここで考えてみましょう。
キッチンからの動線をまず考える
キッチンからは当然、行きやすくするのが基本です。例えば洗濯をしながらキッチンでは料理の下ごしらえをするなど、行き来が便利だと家事がラクにこなせますよね。ここでバスルームを含めて水回りスペースを一か所に配置すると、コストメリットも出てきますので、まずキッチンを含めた水回りの動線を考えて行き来がしやすいこと。ここをベースに考えてみましょう。
玄関ホールから直接行けるユーティリティ
この動線ですが、今は時節柄玄関からユーティリティに直接行ける住まいも増えています。帰宅後は直接洗面化粧台でうがいと手洗いをしてからキッチンやダイニングへ。こんな回遊式の動線を採用すると、暮らしやすさもアップするでしょう。このように玄関ホールからの動線も考えておくと、より暮らしやすい住まいとなります。
ユーティリティの収納力はできるだけ多くしましょう
洗面化粧台をうまく活用する
まず、洗面化粧台は今ではミラーの裏側が収納スペースになっているタイプが多いので、それをセレクトしましょう。そうすることで歯ブラシセットやメイク用品などをミラー裏におさめることができます。引き出しがあるタイプだと、ここに洗顔セットやタオルなどを入れておいても便利ですね。
また洗面化粧台のボウルはひとつにし、横にカウンターがあるとより機能的です。ここに椅子を置けば、メイクタイムもゆっくりとできるでしょう。そして使わないときはお花や可愛い雑貨などを飾っておくと、潤い豊かな印象になります。
ミラー裏の収納が無い造作の洗面化粧台の場合は、洗面台下部に棚や引き出しを設けると良いでしょう。または、洗面化粧台の横にニッチを作り、ガラス板で棚を作ってそこに歯磨き用のコップや歯ブラシなどをセットしても良い雰囲気になりそうです。
リネン庫はたっぷりと欲しい
タオル類などを収納するリネン庫は天井付きの上部の棚といったイメージがありますが、このリネン庫こそ、ワイドにプランしておくとより便利になります。ここに収納するものはタオル類だけではなく、洗濯後の衣類や身の回りのモノなども整理できるといいですね。また洗濯や掃除用の洗剤、入浴剤や雑巾などもしまう場所が必要です。特に洗剤の買い置きなどは大きく分量の多いモノもありますので、ある程度のスペースが必要です。リネン庫はタオル類だけではなく、こうした洗剤関係もありますので、できれば扉付きの稼働棚のリネン庫をプランしておきましょう。そしてモップなど背の高い掃除用具もしまえるようなプランにしておくと、もっと快適。タテに長い収納スペースもあると非常に使いやすくなります。
またバケツや洗面器、小さな子どもがいる場合は子どもがお風呂で遊ぶおもちゃなども収納できるようプランしてください。
ミシンやアイロン掛け用のカウンターには引き出しを
ミシンやアイロン掛けようのカウンターを作るときは、窓に向けてプランしておくと、天気の良い日は窓を開けて、心地よい日差しと風を感じながら作業ができます。このカウンターをプランする場合は必ずコンセントも付けておくこと。それも数個あると良いでしょう。アイロン掛け、電動ミシンなどを使いやすくしておくことが大事です。そして引き出しを付けておくと、ミシン糸などをしまう場所にもなりますので、小さく細くても良いので引き出しがあると快適です。そしてもちろん椅子もセットしておくこと!座りながら作業ができれば、よりラクな使い方ができるでしょう。何もないときは、ミセスコーナーなどにしても良いですね。ここもゆったりと作りたい場所です。
洗濯物を干す場合は洗面化粧台の邪魔にならないよう考える
このユーティリティで洗濯物を干す場合は、まず洗面化粧台の邪魔にならないように、やはる多少ゆとりのある広さがあると良いでしょう。バスルームにも浴室暖房乾燥機などを設置することもできますが、毎日使用するバスルームで干すことに抵抗がある方はユーティリティに物干し竿を設置しましょう。洗濯物の量なども考えて、干しやすい場所を考えてください。そしてできれば物干し竿が2本あると、衣類とタオル類などを分けて干すことができるので、2本をおススメします。
ユーティリティの他に脱衣室をつくる場合
このユーティリティではバスルームに入るときの衣類を着替えることになります。そのスペースも必要となると、本当に広さが重要になります。着替えた服を床に散らかさないためにも、工夫をして着変え用のカゴなどを置いて、子どもたちにはここに脱いだ衣類を入れるようにと教えておきましょう。スペース的に難しいときは、洗濯機の上などに吊り棚を作り、脱いだ服を入れたケースやカゴは一時的にそこに置くと広さにもあまり影響は出ません。
また、ユーティリティとは分けて脱衣室をプランできるときは、ここにも収納棚を設けて着替えた衣類などを置けるような棚を作ってください。
狭くても良いのでこんな脱衣室があると、ユーティリティも片づけやすくなるでしょう。
ユーティリティの上手な活用方法をまとめてみます
・キッチンや玄関ホールからの動線を考える。ここを回遊式にするとより便利に
・洗面化粧台のミラー裏側を利用する
・ボウル横のカウンターはメイク場所にする
・造作の洗面化粧台の場合はボウル下部に引き出しや棚を作る
・リネン庫はできるだけ多めにつくる
・タオル類だけではなく、洗濯用の洗剤、入浴剤などの収納場所も考える
・モップなどの背の高い掃除用具のしまい方
・アイロン掛けやミシンを使うときはカウンターと椅子があるとOK
・カウンターにはコンセントを忘れない
・バケツ、洗面器、子どものお風呂用おもちゃの収納場所
・洗濯物を干す物干し竿を設置するときは洗面化粧台の邪魔にならない場所に
・物干し材はできれば2本あると便利
・ユーティリティの他に脱衣室があるとユーティリティにも余裕が生まれる
以上が大体まとめた点です。
ユーティリティは使用頻度が高く、散らかりやすく掃除も大変な場所です。できるだけ収納スペースを多く作り、片づけやすいプランを考えてみましょう。
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