注文住宅のいろいろ
2021.05.27
土地のカタチを上手に生かしたプランづくり
希望のエリアで土地を見つけたとしても、そこは四角い土地とは限りません。変形していたり、狭小地だったり、「ここで家を建てることはできるの?」と悩む人もいるでしょう。でも、そんな土地でも、建物の配置や間取りの工夫によって、ステキなマイホームを実現することができます。プランの工夫次第で、想像しなかったメリットが生まれるかもしれません。「場所は良いけど、狭いので諦めようかな」こんな方でも大丈夫、発想を上手に転換して、むしろその土地のカタチを上手に生かしたプランづくりについて考えてみましょう。
変形した土地はどんなタイプがあるの?
では、変形している、狭いなど問題の土地のカタチをチェックしてみましょう。
- 変形地
- 傾斜地
- 狭小地
- 旗竿地
- 細長い土地
- 北面道路の土地
- 高台にある土地
一見、ここで家を建てるのはムリ?と思うかもしれませんが、そこは「個性」として考えて、間取りを考えてみましょう。
変形地で建てる場合
三角形や台形などの変形地では、四角い家を建てると隅が空いてしまいます。そこを小さなお庭にしたり、ウッドデッキを設けても良いでしょう。もちろん陽当たり重視で間取りを考えるので、家のカタチも変形したものになるかもしれません。例えば南面側に斜めになっている土地の場合は、この土地に合わせてプランを練ると、必ずしも四角い家にはならないでしょう。そこは腕の良い設計士さんと相談をしながら、日差しをうまく取り入れながら、デッドスペースも生かしたプランにしてください。
傾斜地に建てる場合
高低差のある土地の場合は、まず平らに造成して家を建てることが多いと思います。ですが、そこの地盤がしっかりしていて、万が一崖崩れなどが無いようなときは、その傾斜、高低差を生かしたプランにすることもできます。低い部分にはガレージなどをビルトインして、高いところを居住スペースにすると日当たりの良い住まいとなるでしょう。またスキップフロアにしても、住まいの空間に独立性が生まれて暮らしやすいかもしれません。このように、傾斜地は平らに造成しても良いし、その特徴を生かしてプランしても良い。つまり選択肢は幅広いと考えられます。
狭小地で建てる場合
都心部で、建ぺい率、容積率が高い場合は3階建てにするなど、タテに伸ばした住まいづくりが可能です。例えば1階はガレージと個室1部屋、2階はリビングやキッチンなどのパブリックスペース。そして3階は家族の寝室や個室をプランすると、開放的な暮らしも実現できます。ここで注意したいのは窓の配置。3階の個室はできるだけ2面採光とし、2階も東西南北できるだけ窓を配置しましょう。そうすることで風通しも良くなり、明るく心地よい住まいを実現できます。
旗竿地で建てる場合
旗竿地とは建物を建てる土地が道路に面していなく、細長い路地を通った後にある土地のことです。この路地部分がデッドスペースになる可能性もありますが、駐車場にしたり、玄関までのアプローチとして、グリーンやお花を使って建物まで誘導してもステキです。路地部分はインターロッキングや枕木などを使用しても良いでしょう。奥の土地の前に家が建っていても、この路地の部分は視界が開いているため、その方向に上手に窓を設ければ、より開放的な住まいになります。
細長い土地で建てる場合
道路に接する間口が狭く、奥行きの長い土地。こうした土地の場合は周りが住宅密集地のケースが多く、採光・通風を確保するのに苦労すると思います。そこで、建物をコの字方にして中庭をつくる、そして2階リビングで採光を取り入れると、明るく暮らしやすい住まいになります。残った土地は駐車場などにすると、より暮らしやすくなるでしょう。
北面道路の土地で建てる場合
土地が北面道路に向いているときは、建物は北側ギリギリに建てて、玄関前に駐車場を確保します。そして空いている南側は庭にしてそこから採光を取り入れると良いでしょう。建物を北側に寄せることで南面は広く取れ、開放的なLDKからゆったりと庭を眺めることができます。この庭も道路に面していないため、プライベートガーデンとして楽しめるでしょう。ウッドデッキなども取り付けると、のんびりとそこでくつろぐこともできます。
高台にある土地に建てる場合
本当は都心部で土地を探していたけれど、高台の上の方に格安の土地があると聞いてさっそく見学。そしてそこに立ってみると、美しい街並みを見下ろすことができる。こんな土地も、その美しい景観を生かした家づくりを実現できます。街並みを見下ろす方向には大きなピクチャーウインドウを設けて、いつでも眺望を楽しめるようにプランしましょう。そしてここでは、バスルームからもその景色が楽しめれば、よりリラックスできます。都心よりはちょっと離れている分コストメリットもあり、「より便利なところ」を希望している方たちも、こうした発想の逆転で、快適な住まいを建てることができます。夫婦2人暮らし、または1人などの場合は、都心の喧騒から離れたこんな暮らしもステキです。
このように変形地でも充実した家づくりができますのでぜひ、参考にしてください。
変形した土地、デッドスペースの使い方
空いたスペースは上手に使いましょう
上にあげたような変形した土地では、建物を建ててさらに空いたスペースがあると思います。そこも四角形とは限りません。変形しているのですから、家の外、エクステリアも工夫が必要になるでしょう。ここではどう工夫したらよいのか考えてみます。
- バスルームの横が空いているときは外に坪庭をつくってください。庭を眺めながらゆっくり入浴、これでバスタイムもより優雅になるでしょう。
- 三角形に空いたところはウッドデッキをつくること。リビングから出入りできるようにして、子どもたちが遊びやすい場所にしましょう。できればチェアやテーブルなどを置ければ、大人も夕涼みなど、快適な場所になります。
- 旗竿地の場合は路地を住まいまでの誘導路と考え、ステキなアプローチをプランしましょう。お花やグリーンの通り道はまた魅力があります。
- 高台の場合は遠くの眺望だけではなく、ウッドデッキを設けて近くの庭を楽しめるようにしましょう。
ガレージがほしいときはどうしたらいい?
ビルインガレージを考えましょう
冬の暮らしを考えてガレージが欲しいときは、住まいに組み込んだビルトインガレージも考えてみましょう。狭小地などでは3階建ての住まいにして1階をガレージにできますが、2階建ての場合でももちろんビルトインガレージの住まいは実現できます。1階にガレージを組み込んだ場合は、その上をリビングとして、さらに2~3段上にダイニングやキッチンをプランすると良いでしょう。スキップフロアで空間に独立性を持たせ、さらに陽当たりも良い。こうなると、より快適な住まいになりますね。
ガレージを別棟にしたいとき
ガレージを別に作りたいときは、この変形した土地が広ければ可能ですが、建物だけでギリギリのときガレージはムリです。どうしても欲しいときは前であげているビルトインガレージの住まいを考えましょう。
土地のゆとりによってはカーポートを付ける
また、カーポートなら建物の配置によっては可能かもしれません。北海道で雪の多いエリアの場合は積雪、排雪の問題もありますので、そこもポイントにして家づくりを考えましょう。
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