注文住宅のいろいろ
2021.05.12
建築条件付き宅地とは?メリット・デメリットもご紹介
土地を探しているときに、建築条件付き宅地に出会うことがあると思います。「希望のエリアにある手頃な土地。ここがいいけれど、この建築条件付き宅地ってナニ?」と思う方がいるかもしれません。これは簡単に言うと「ここで家を建てる場合は、施工会社が決まっています」ということです。この宅地を購入すると、ハウスメーカーや工務店を自由に選ぶことはできません。お目当ての工務店を決めていたけど、この場所がいい。非常に迷いどころになるでしょう。こんな時は、とりあえずその施工会社の情報を集めて、施工例などもチェックして納得がいけば、土地探しの苦労も無くなります。
ここでは、その建築条件付き宅地について詳しく説明していきます。
建築条件付き宅地の条件とは
この宅地に家を建てたい場合は、先にあげたように施工会社が決まっていること。そして、その施工会社と一定期間内に請負契約を結ばなければいけません。この一定期間というのは施工会社によって異なりますが、3か月の期間が一般的です。
つまり、土地の売買契約をしてから3か月以内に間取りや仕様を決めて、施工会社と請負契約をしなければいけないのが、この建築条件付き宅地の条件となります。
建築条件付き宅地を購入後、希望の家が建つまで
- 土地の売買契約を締結する
- 指定されている施工会社と間取りや仕様の打ち合わせをする
- 施工会社と建築請負契約を締結する
- 着工
- 完成
条件にあった一定期間というのは施工会社と建築請負契約を締結するまでの期間のことです。この場合は一般的な注文住宅を建てるより、スピーディーな印象を受けると思いますが、決意をしたときは早くマイホームが完成します。例えば諦めていた年内入居なども可能になるケースがありますので、スムーズに進行させておきましょう。
※この一定期間は施工会社によって異なることがありますので、最初に確認してください。
またこの一定期間内に請負契約が結べなかった場合は土地の売買契約も無くなり、手付金など支払った金額は全額返還されます。
建売住宅との違いはある?
建売住宅はすでに完成した建物を土地付きで販売します。ここでは施工会社もエリアも気に入れば一番簡単なマイホームの購入となるでしょう。また、最近の建売住宅は間取りや仕様も凝っている住まいが多く、デザインもオシャレ。注文住宅ではないけれど、ステキな住まいが多く、即入居できるのがメリットです。
一方、建築条件付き宅地はあくまでも注文住宅です。その土地の状況、条件に合わせて間取りから考えていき、そこには買主の希望やこだわりをプラスすることができます。そこで、その希望に対して応えることができる施工会社なのか、ここが重要です。先にあげたように施工会社の施工例なども先にチェックをしておいて、自分たちの夢をカタチにできるところなのか調べておきましょう。
また建物が注文住宅なので、かかる費用は建てる住まいによって変わってきます。土地の費用が決まっていても、建物価格に天井はありませんので、まず予算を決めて家づくりを考えてください。
建築条件付き宅地のメリット
メリットをまとめてみます
- 土地が決まっている
- 間取りは自由な注文住宅
- 早い完成と入居
施工会社とコミュニケーションが上手に取れ、そこの住まいづくりも好みの場合は良い出会いとなりますね。この建築条件付き宅地は結構ありますので、施工会社ありきでセレクトしても良いかもしれません。
建築条件付き宅地のデメリット
デメリットをまとめてみます
- 施工会社を選べない
- 一定期間内で間取りや仕様を決めなければいけない
- 数社からの相見積もりが取れないので、他社との比較検討ができない
特に相見積もりが取れないので、ここではきっちりと建物の予算を決めておくことが大切です。最低限の希望やこだわりを取り入れ、そして機能的で暮らしやすい、さらにオシャレなマイホームを工夫と知恵を絞って実現しましょう。
建築条件付き宅地、住宅ローンは?
基本的には土地なので住宅ローンの対象にはなりません
住宅ローンは建築費が確定しなければ借入することができません。建築条件付き宅地の場合は、まず宅地を決めて、一定期間内に建築請負契約を結ぶので、先に土地の代金を支払い、間取りや仕様を決めて建築費が確定した後に住宅ローンの申請となります。ここで問題なのは、土地代金を先に支払うことです。ここでは住宅ローンは利用できません。ではどうしたら良いのかというと、つなぎ融資を利用して土地代金を支払うのが一般的です。
つなぎ融資とは
つなぎ融資は、これから建築する住宅を購入する際に、完成して住宅ローンが実行されるまでの間に必要になる資金を一時的に融資するものです。さらに住宅ローンの審査が完了し、金融機関より完成後の融資の内諾を得ていることが必要になります。このつなぎ融資は銀行によって扱っているところと、扱っていないところがありますので、気を付けましょう。このつなぎ融資を申し込むことで、土地代金を先に支払うことができます。ですが、このつなぎ融資の金利は住宅ローンより高めのところが多く、さらに手数料や印紙代、事務手数料などの費用もかかります。
このつなぎ融資にかかる利息や手数料は前払いとなるため、融資額から差し引かれて口座に振り込みとなります。
例えば土地代金が1200万円の場合
手数料が10万円、利息が40万円のときは1200万円-10万円-40万円=1150万円
土地の代金は1200万円なので、足りない50万円は自己資金からの支払いとなります。
ここでも自己資金が必要となりますので、予算に入れておきましょう。
建物の間取りと仕様は事前に大体のプランをしておきましょう
3か月以内に間取りや仕様を決める必要があります
建築条件付き宅地を購入した後は、すぐ間取りや仕様を決めなければいけません。その期間を3か月と考えると、あまり余裕はありません。
そこで、事前にある程度の希望やこだわりをメモでもいいので、まとめておきましょう。「大きな吹き抜けのある家にしたい」、「キッチンは対面式」、「小上がりの和室も欲しい」など、とにかく思いつく限りの要望をリストにしておくことです
さらに内装材やデザイン、設備関係もすべて決めていくので、相当ハードスケジュールになると思います。
こちらは施工会社によっては決まったメーカーがあると思いますので、カタログ等などからのセレクトになるでしょう。
予算がオーバーした場合は
注文住宅なので、多くの希望を取り入れたら、予算もオーバーするかもしれません。そのときはどこから削除していくかも、優先順位を決めておきましょう。あわてて決めるのではなく、ある程度はあきらめる部分も把握しておくとスムーズな打ち合わせにもなると思います。
建物の仲介手数料はかかるの?
建築条件付き宅地の場合、建物の請負先がすでに決まっているため建物の仲介手数料は不要になります。
このように建築条件付き宅地を購入した場合、一般的には3か月以内に間取りや仕様を決めて、建築請負契約を締結しなければいけません。こうした早い流れとなるため、やはり事前にある程度のプランや希望をまとめておいて、予算も上手に使った住まいづくりを行いましょう。
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