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自然素材を使った身体にやさしい住まい

自然素材を使った身体にやさしい住まい

人と環境が上手に調和して、呼吸がしやすく心地よい空間。自然素材を使った住まいは、その自然の素材をふんだんに使った住まいのことです。化学物質を使うことなく、以前はよく話題になっていたシックハウス症候群も無く、家族がすこやかに暮らせる家。子どもの成長などを考えると、心にも身体にもやさしいこんな住まいが良いですよね。ここでは使用される素材を説明しながら、そんな自然素材の住まいについて考えていきましょう。

床材にはどんなモノがあるのでしょう

天然木の無垢材の風合いと香り

床は直接、足や手、身体が触れる場所なので、肌触りの良い素材を使いたいですね。代表的なのはやはり、天然木の無垢材です。国産材としてはスギ、ヒノキ、カラマツ、ブナ、ミズナラなどがあります。輸入材の場合はパイン、チーク、オーク、メープルなどがポピュラーです。どの無垢材も木特有の風合いと香り、吸放湿効果などのメリットがあり、適度な弾力性もあるので床材に向いていると言えるでしょう。デメリットしては湿度の変化で反りやヒビが見られるケースがあること。こういうことが無いように、お手入れは1年に1回程度ワックスを掛けると長持ちしますので、頑張りましょう。そして無垢材はお水には案外弱いので、水をこぼしたときはすぐふき取るようにしてください。長く住んでいくと、その床の色味も深さが増し、経年美を感じることができるでしょう。


良くお手入れされた床の無垢材に歴史と経年美を感じます

良くお手入れされた床の無垢材に歴史と経年美を感じます

畳も自然素材。心豊かになる和室

畳はイグサから使われ、主に和室の床材として使用されています。基本的な構造は芯材料としての畳床、表面の畳表、フチ部分の畳縁となります。この畳表のゴザが日焼けで色味が変わったり、擦り切れたりしたときは、裏返しにして畳縁を取り替えることで新品さながらの畳にすることができます。また、裏返しが不可能で、畳表のゴザ部分を取り替えたり、畳縁を新しくしたい場合はどちらも取り替えることができます。これを表替えと言います。この畳のある和室で注意したいのは、畳が傷つくと思ってジュータンなどを敷かないことです。畳には調湿作用があるので、できるだけそのまま使う方が身体にやさしい空間になるでしょう。
この和室の畳ですが、今では半畳タタミを色違いに配置したり、「和空間」としてもステキなタタミ使いの住まいが増えています。赤ちゃんや家族のお昼寝の場所にしたり、客間にしたり。和室は活用方法がいろいろありますので、プランニングのときには考えておきましょう。


和室の畳も調湿効果などがある、自然素材のひとつです

和室の畳も調湿効果などがある、自然素材のひとつです

温もりのある質感が心地よいコルク材

軽くて断熱性や弾力性、吸音性があり、摩擦にも強いのがコルク材です。また水分などにも強いので、水回りスペースなどにもよく使用されています。仕上げ方としては素材感が出るワックス仕上げ、光沢があり傷がつきにくいアクリル塗装仕上げなどがあり、どちらも味のある仕上げになるので、これはお好みでセレクトしましょう。コルク材は見た目の印象もオシャレ感があるので、ユーティリティや洗面化粧台周囲の壁面などアクセントに使っても良いですね。

抗菌力のあるリノリウム

主原料は亜麻という植物から搾った亜麻仁油(あまにゆ)。大腸菌や黄色ブドウ球菌などにたいして抗菌力があり、単層構造のため耐久性があります。また汚れが付きにくく、掃除がカンタン、カビも生えにくいという特徴があります。一般住宅はもちろん、病院などでも使用される床材です。抗菌力がある素材は今の時代では必要かもしれません。マイホームを検討中の方は気にしておきましょう。


自然素材の壁材にはどんなモノがあるの?

結露がしにくく、カビが生えにくい珪藻土(けいそうど)

珪藻土は海や湖などに生息していたプランクトンの死骸が堆積して化石化したものです。超多孔質構造により、断熱・脱臭・遮音などの性能を発揮。また結露がしにくく、カビが生えにくい、ダニが発生しないという効果も期待できます。ただし、粘り気がなく乾燥しても固まらないのでセメントや石灰、炭素繊維、ガラス繊維などの凝固材を混ぜて使用する必要があります。仕上げ方はさまざまで、コテやローラー、ハケなどを使って独特の塗り方を行い、壁にアクセントを付けるとオシャレな壁になるでしょう。よく子どもの手形を付けて、年月を入れているのはこの珪藻土の壁ならカンタンにできます。また、ざっくりとローラーで塗っても良いので、壁の仕上げはDIYで行っているお宅もあります。


珪藻土の壁も、味わいがあり魅力的ですね

珪藻土の壁も、味わいがあり魅力的ですね

日本の伝統的な塗り壁、漆喰(しっくい)の魅力

漆喰は消石灰にノリ、麻スサや紙スサ、砂などを混ぜたモノ。漆喰自体は白が基本ですが顔料を入れた色漆喰もあり、ハウスメーカーや工務店によっては施工の方法が変わるケースもあります。この漆喰は吸放湿性に優れ、耐火性や耐久性もあるため、北海道の住宅にも向いた壁材。漆喰の壁であらわしの柱や梁などがあると、一気にステキな日本家屋風にもなります。また洋風の住まいにも似合い、幅広く使用できる内装材と言えます。


漆喰の壁にパイン無垢材のキッチンやキッチン収納がとってもオシャレ

漆喰の壁にパイン無垢材のキッチンやキッチン収納がとってもオシャレ

美しい天然木の壁をつくる

木材は床同様、スギ、ヒバ、パインなどの無垢材を使用します。吸放湿性や断熱性などを考えると、天然木ならではの優れた効果も発揮するので、室内にもステキにマッチします。この木を壁に使用するときは、フシの無い美しい無垢材を選び、床材とはまた違ったイメージのデザインを考えてみましょう。こうするとちょっと高級感も出すことができます。コスト高になるかもしれませんので、予算が厳しいときなどは上部を壁クロスにして腰壁にしても良いでしょう。この腰壁とは、床からちょうど腰ぐらいの位置までを木目にすることです。インテリアの邪魔にならなければこんなプランも良いでしょう。


天然木でふんわり優しい空間づくりをしましょう

天然木でふんわり優しい空間づくりをしましょう

繊細でやさしい自然素材の和紙クロスも美しい仕上げに

和紙クロスの原料はジンチョウゲ科のミツマタやクワ科のコウゾウなどが代表的なもの。手すきや機械すきに関わらず、パルプにコウゾやミツマタの繊維を混ぜた和紙が多く生産され、各地で愛されています。さらに自然塗料で染めた和紙もあり、いずれも有害物質を発生しなく高い吸放湿性能を持っているため、湿度の高い日本の気候に合ったモノと言えるでしょう。和紙というこの柔らかで繊細な素材感は住まいのアクセントにもなり、DIYで室内の壁やニッチなどに採用するファミリーもいます。一度手に取って、そのやさしい感触にぜひ触れてみてください。

外観、屋根にも自然素材はあります

外観はひび割れしにくい塗り壁で

外壁はひび割れのしにくい塗り壁にすることで、室内の印象を損ねることなく、ステキな外観となります。ここでは色味をよく考えましょう。ホワイトでも清潔感があるし、オレンジやブルー系でも個性的な印象になります。年月が経って、色味がくすんだ印象になったときは、違う色に塗り替えてもイメージが変わってステキな住まいになります。

屋根は高性能な陶器瓦などを活用

屋根材は有害物質を含まない、エコ素材である陶器瓦がおススメ。耐久性や対候性、耐震性、耐火性、断熱性に強く、メンテナンスフリーなのも魅力です。デザインの種類も多く、和風の家、洋風の家どちらにも似合うので、上手にセレクトして屋根もかっこよく出残しましょう。


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